1.1 消費者パート – 問題13(解答・解説)

解答

正解は 2 です。

問題のポイント

この問題は、2期間の消費選択の問題です。
第1期と第2期のあいだで、お金を自由に借りたり貸したりできるので、
消費をならして最適な組み合わせ \((c_1,c_2)\) を選びます。

与えられている条件は次のとおりです。

  • 第1期所得:\(y_1=80\)
  • 第2期所得:\(y_2=140\)
  • 利子率:\(r=0.25\)
  • 効用関数:\[
    U(c_1,c_2)=c_1c_2
    \]

1. 予算線を求める

2期間の予算制約は
\[
c_1+\frac{c_2}{1+r}=y_1+\frac{y_2}{1+r}
\] または同じ意味で
\[
(1+r)c_1+c_2=(1+r)y_1+y_2
\] と書けます。

今回は \(r=0.25\) なので
\[
1+r=1.25
\] です。

したがって
\[
1.25c_1+c_2=1.25\times 80+140
\] \[
1.25c_1+c_2=100+140=240
\] よって予算線は
\[
c_2=240-1.25c_1
\] となります。

したがって、選択肢の中で予算線が正しいのは
\(c_2=240-1.25c_1\)
を含むものです。

2. 最適消費点を求める

効用関数は
\[
U(c_1,c_2)=c_1c_2
\] です。

予算線から
\[
c_2=240-1.25c_1
\] なので、これを効用関数に代入すると
\[
U(c_1)=c_1(240-1.25c_1)
\] となります。

これを展開すると
\[
U(c_1)=240c_1-1.25c_1^2
\] です。

最大になる点は微分して求めます。
\[
\frac{dU}{dc_1}=240-2.5c_1
\] これを 0 とおくと
\[
240-2.5c_1=0
\] \[
2.5c_1=240
\] \[
c_1=96
\] となります。

これを予算線に代入すると
\[
c_2=240-1.25\times 96
\] \[
c_2=240-120=120
\] です。

よって最適消費点は
\[
(c_1,c_2)=(96,120)
\] です。

3. 借り入れか、貯蓄かを判断する

第1期所得は
\[
y_1=80
\] ですが、最適な第1期消費は
\[
c_1=96
\] です。

つまり、第1期には
\[
96-80=16
\] だけ所得より多く消費しています。

したがって、この消費者は第1期に 16 だけ借り入れることになります。

各選択肢の判定

1. 予算線が
\[
c_2=220-1.25c_1
\] となっていますが、右辺の切片が間違っています。
正しくは
\[
240
\] です。したがって誤りです。

2. 予算線は
\[
c_2=240-1.25c_1
\] で正しいです。
また、最適消費点は
\[
(96,120)
\] であり、第1期に
\[
16
\] だけ借り入れます。
したがって正しいです。

3. 予算線の傾きが
\[
-0.8
\] となっていますが、正しくは
\[
-1.25
\] です。したがって誤りです。

4. 最適点 \((96,120)\) までは合っていますが、
第1期消費
\[
96
\] は第1期所得
\[
80
\] より大きいので、これは貯蓄ではなく借り入れです。
したがって誤りです。

結論

予算線は
\[
c_2=240-1.25c_1
\] 最適消費点は
\[
(c_1,c_2)=(96,120)
\] です。

また、
\[
c_1-y_1=96-80=16
\] なので、第1期に 16 だけ借り入れます。

したがって、正しいのは 2 です。

 

図での見方

図で考えると、

・保有点(何も借り貸ししない点)は \(E=(80,140)\)

・最適点は \(A=(96,120)\)

・\(A\) は \(E\) より右側にある

ので、「第1期に所得より多く消費している」すなわち借り手だと分かります。