a.生産可能な組合せ

 

 

労働者は各国 \(1\text{億}\)人である。自動車部門に投入する労働者数を \(L_C\) 人とすると、生産量は次で与えられるのである。

アメリカ:自動車 \(=4L_C\)(台)、穀物 \(=10(1\text{億}-L_C)\)(トン)である。

日本:自動車 \(=4L_C\)(台)、穀物 \(=5(1\text{億}-L_C)\)(トン)である。

代表点として \(L_C=0,\,2{,}500\text{万},\,5{,}000\text{万},\,7{,}500\text{万},\,1\text{億}\) を用いるのである。

表(単位:自動車=億台、穀物=億トン)である。

 

 

労働者は各国1億人である。自動車部門に投入する労働者数を (L_C) 人とすると、生産量は次で与えられる。

  • アメリカ:自動車 (=4L_C)(台)、穀物 (=10(1億-L_C))(トン)
  • 日本:自動車 (=4L_C)(台)、穀物 (=5(1億-L_C))(トン)

代表点として (L_C=0, 2,500万, 5,000万, 7,500万, 1億) を用いるのである。

表(単位:自動車=億台、穀物=億トン)である。

 

 

 

アメリカ

自動車部門労働者(百万人) 自動車(億台) 穀物(億トン)
0 0 10
25 1 7.5
50 2 5
75 3 2.5
100 4 0

日本

自動車部門労働者(百万人) 自動車(億台) 穀物(億トン)
0 0 5
25 1 3.75
50 2 2.5
75 3 1.25
100 4 0

b.アメリカと日本の生産可能性フロンティア(PPF)の図示

端点は以下である。

  • アメリカ:((自動車, 穀物)=(0,10億)) と ((4億,0))
  • 日本:((自動車, 穀物)=(0,5億)) と ((4億,0))

PPFはいずれも直線である。

 

 

c.機会費用

労働1人年を共通資源として計算するのである。

アメリカ

  • 自動車1台の機会費用:自動車4台/人年より、1台は (1/4) 人年である。その労働を穀物に回すと (10×(1/4)=2.5) トンである。
    → 自動車1台の機会費用は穀物2.5トンである。
  • 穀物1トンの機会費用:穀物10トン/人年と自動車4台/人年より、1トンは自動車 (4/10=0.4) 台に相当する。
    → 穀物1トンの機会費用は自動車0.4台である。

日本

  • 自動車1台の機会費用:(5×(1/4)=1.25) トンである。
    → 自動車1台の機会費用は穀物1.25トンである。
  • 穀物1トンの機会費用:(4/5=0.8) 台である。
    → 穀物1トンの機会費用は自動車0.8台である。

機会費用の表

自動車1台の機会費用(穀物トン) 穀物1トンの機会費用(自動車台)
アメリカ 2.5 0.4
日本 1.25 0.8

 

 

 

d.絶対優位

自動車:両国とも 4台/人年で同一であり,絶対優位は同率である。

穀物:アメリカ 10トン/人年,日本 5トン/人年である。
→ 穀物はアメリカが絶対優位である。

e.比較優位

比較優位は機会費用が小さい国である。

自動車:アメリカ 2.5トン/台,日本 1.25トン/台である。
→ 自動車は日本が比較優位である。

穀物:アメリカ 0.4台/トン,日本 0.8台/トンである。
→ 穀物はアメリカが比較優位である。

f.貿易なし:労働者の半分ずつを各財に配分

各国で自動車に 5,000万人,穀物に 5,000万人を配分する。

アメリカ:自動車
5,000万×4=2億
5,000万×4=2億 台,穀物
5,000万×10=5億
5,000万×10=5億 トンである。

日本:自動車
5,000万×4=2億
5,000万×4=2億 台,穀物
5,000万×5=2.5億
5,000万×5=2.5億 トンである。

g.貿易により両国の厚生が改善する具体例

比較優位に従い,アメリカは穀物,日本は自動車に特化する。

特化後の生産

アメリカ:穀物
1億×10=10億
1億×10=10億 トン,自動車0台である。

日本:自動車
1億×4=4億
1億×4=4億 台,穀物0トンである。

交易条件を 自動車1台=穀物2トン とする(これは 1.25 と 2.5 の間であり双方に利益がある条件である)。

日本がアメリカへ 2億台 輸出し,見返りにアメリカが日本へ 4億トン(=2億台×2トン)輸出する。

すると貿易後の消費は次となる。

アメリカ:自動車 2億台,穀物 6億トン(10億−4億)である。

日本:自動車 2億台(4億−2億),穀物 4億トンである。

自給(f)と比べると,両国とも自動車は同量(2億台)のまま,穀物が増加している。ゆえにこの例では貿易により両国の厚生が改善しているのである。