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公共経済学15講 第2版 (ライブラリ経済学15講)

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公共経済学書籍一覧

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4. スティグリッツ 公共経済学(第3版)下 / ジョセフ・E・スティグリッツ、ジェイ・K・ローゼンガード、藪下 史郎

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7. 公共経済学入門 (経済学叢書Introductory) / 上村 敏之

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10. 公共経済学15講 第2版 (ライブラリ経済学15講) / 佐藤 主光

11. 入門 公共経済学 第2版 / 土居 丈朗

12. 公共経済学15講 (ライブラリ経済学15講 APPLIED編 1) / 佐藤 主光

13. 公共経済学 (サピエンティア) / 小塩 隆士

14. ゼミナ-ル公共経済学入門 / 井堀 利宏

15. 基礎コース公共経済学 第2版 (基礎コース経済学 6) / 井堀 利宏

16. 公共経済学 (新経済学ライブラリ 8) / 常木 淳

17. 公共政策入門—ミクロ経済学的アプローチ / 伊藤 隆敏

18. 財政学・公共経済学の発展と展望 / 赤井 伸郎 , 上村 敏之他

19. 公共選択論 / 川野辺 裕幸、 中村 まづる

20. 入門 公共政策学 – 社会問題を解決する「新しい知」 (中公新書 2439) / 秋吉 貴雄

21. 消費税で入門!公共経済学 経済セミナー / 佐藤 主光、鈴木 亘、平賀 一希、上村 敏之、小林 航 ほか

22. コア・テキスト公共経済学 (ライブラリ経済学コア・テキスト&最先端 14) / 板谷 淳一、 佐野 博之

23. 公共経済学講義 — 理論から政策へ / 須賀 晃一(編)

24. 財政学: 課税と給付の経済学 / 林 正義

 

 

 

 

 

 

 

 

公共経済学(入門・学部)では何を勉強する?ミ

公共経済学は、ざっくり言うと「市場に任せるだけではうまくいかない場面で、政府は何を・どこまで・どうやって行うべきか」を、経済学の道具で考える分野です。学部の入門〜中級レベルでは、ミクロ経済学の考え方を土台に、公共財、外部性、課税、再分配、社会保障、地方財政などを学ぶことが多いです。

まず結論:学部の公共経済学で学ぶこと(全体像)

学部の「公共経済学(入門)」では、主に次の3つを学びます。

  • ① なぜ政府介入が必要になるのか(市場の失敗・公平性の問題)
  • ② 政府の政策が経済にどう効くのか(税・補助金・規制・公共支出の効果)
  • ③ 政策をどう評価するか(効率性・公平性・厚生・場合によっては因果推論)

入門科目でも、単なる制度紹介ではなく、「ミクロ経済学の理論で政策を読む」のが中心です。大学によっては、応用トピック(社会保障、少子高齢化、教育、介護、地方財政、租税競争など)まで扱います。

公共経済学とは何を扱う学問?(学部での位置づけ)

公共経済学は、公共部門(政府・自治体など)の経済活動を分析する分野です。学部の授業では、まず「市場の仕組みは基本的に有効だが、一定の条件ではうまく働かない」という前提からスタートし、そこに対して政府がどんな政策手段を持つかを学びます。

ポイント

  • 「政府は必要か?」ではなく、どの場面で・どんな介入が望ましいかを考える
  • 効率性だけでなく、公平性(再分配)も重要テーマ
  • 理論だけでなく、現実の政策課題(社会保障・地方財政・少子高齢化など)につながる

入門〜学部レベルでよく出るテーマ(典型カリキュラム)

1. 市場の失敗と政府の役割

最初に学ぶのが、公共経済学の入口である「市場の失敗」です。具体的には、次のようなテーマが定番です。

  • 公共財(ただ乗り問題、最適供給)
  • 外部性(公害、騒音、ワクチン接種など)
  • 自然独占・市場規制(電力・水道・鉄道などの規制の考え方)
  • 情報の非対称性(情報不足による市場のゆがみ)

「なぜ市場だけでは十分でないのか」を理解するのが、公共経済学の最初の山です。

2. 厚生経済学(パレート効率・基本定理)

学部の公共経済学では、厚生経済学の基礎をかなり重視する授業が多いです。ここでは、

  • パレート効率
  • 厚生経済学の基本定理
  • 市場均衡と効率性の関係

を学び、「効率的」とは何かを理論的に整理します。ここが分かると、その後の課税・公共財・再分配の議論がつながりやすくなります。

3. 公共財・サミュエルソン条件・メカニズム設計(大学によっては発展的)

公共財の章では、単に「国が供給するもの」を暗記するのではなく、公共財の性質(非排除性・非競合性)や、どのように供給量を考えるかを学びます。

授業によっては、

  • サミュエルソン条件
  • 準公共財
  • クラーク=グローブス型のメカニズム(入門的に)

まで扱い、公共財の意思決定の難しさを理論面から見ます。

4. 外部性と政策手段(ピグー税・補助金・規制)

外部性の章は、入門でも頻出です。代表的には次のような比較をします。

  • 税(ピグー税)で調整する
  • 補助金で誘導する
  • 規制(基準・ルール)で抑える
  • 市場メカニズムの活用(排出量取引などを補足的に触れることも)

ここでは「理論上よい政策」と「実務上実行しやすい政策」が一致しないことも学びます。

5. 租税の経済学(税の帰着・超過負担・最適課税の入口)

学部の公共経済学でかなり重要なのが税の分析です。典型的には、

  • 税は誰が本当に負担するのか(税の帰着
  • 税が行動をどう変えるか(労働供給、消費、貯蓄)
  • 税による厚生損失(超過負担)
  • 公平性と効率性のトレードオフ

を学びます。中級寄りの授業では、ラムゼイルールや最適課税理論の入口まで進むことがあります。

6. 所得再分配・社会保障・不平等

公共経済学は「効率性」だけの学問ではありません。学部では、再分配政策や社会保障の基礎も重要です。

  • 所得分配・格差・不平等(例:ジニ係数)
  • 社会保険(年金・医療・失業など)
  • 公的扶助・再分配政策の設計
  • 貧困対策と勤労インセンティブのバランス

大学によっては、日本の公共支出の全体像や社会保障改革、少子高齢化政策などを、公共経済学の応用として扱います。

7. 地方財政・地方分権・政府間関係

公共経済学の教科書・授業では、地方財政や地方分権も定番テーマです。自治体レベルの政策を考える視点として、

  • 地方分権と政府間財政関係
  • 「足による投票」(ティブー型の発想)
  • 自治体間の競争や財政的外部性
  • (中級では)租税競争

などが登場します。とくに中級科目では、資本課税競争や租税競争まで進む授業もあります。

8. 政治過程・公共選択・政策評価(大学によって比重が違う)

「理論的に正しい政策」がそのまま実行されるとは限りません。そのため、授業によっては、

  • 社会的決定・政治過程
  • 公共選択
  • 費用便益分析(Cost-Benefit Analysis)
  • 政策評価(因果的効果の識別を含む場合あり)

も扱います。近年は、データや統計を使って政策の効果を検証する視点を入れる授業も増えています。

 

 

公共経済学は大学院で何を学ぶ?

「公共経済学(Public Economics / Public Finance)」を大学院で学ぶと、学部の入門的な学習よりも一段深く、理論実証分析制度設計研究を横断して学ぶことになります。

この記事では、国内外の大学院シラバスやカリキュラム例をもとに、公共経済学の大学院での学び方を整理します。なお、内容は大学・課程(修士/博士)・年度によって差があります。

まず結論:大学院の公共経済学は「政策を経済学で設計・検証する」学問になる

大学院レベルの公共経済学では、単に「政府は何をすべきか」を学ぶだけでなく、次のような問いに対して、理論とデータで答える訓練をします。

  • 税金は誰がどれだけ負担しているのか(税負担の帰着)
  • 再分配政策はどこまで行うべきか(効率と公平のバランス)
  • 社会保険はどのように設計すべきか(失業保険・年金・医療など)
  • 公共財や外部性に対して、政府介入はどの形が望ましいか
  • 制度変更の効果は、実際のデータでどの程度確認できるか

つまり、大学院では「政策論」+「分析技法」+「研究作法」がセットになります。

学部との違い:何が“大学院っぽく”なるのか

1. 数学・ミクロ経済学ベースで理解する比重が上がる

学部では制度や概念の理解が中心になりやすい一方、大学院では、公共財・課税・再分配・社会保険をミクロ経済学のモデルで扱う比重が高くなります。最適化、厚生分析、インセンティブ設計などが前提になります。

2. 実証分析(データ分析)で政策効果を検証する

大学院では、理論だけでなく、行政データ・統計・国際比較データなどを使って、政策効果や制度設計の妥当性を検証する学習が増えます。授業によっては、公的統計やOECD等のデータを使った分析が明示されていることもあります。

3. 授業のゴールが「理解」から「発表・批判・提案」に変わる

レポート、発表、ディスカッション、論文レビュー、研究提案(research proposal)など、アウトプット中心の評価が増えます。単なる暗記より、論点整理・批判的読解・研究可能な問いの設定が重視されます。

大学院の公共経済学でよく扱うトピック(典型例)

大学院の公共経済学で扱う内容は幅広いですが、よく出るテーマは次の通りです。

公共部門・財政の基礎理論

  • 政府の役割(配分・再分配・安定化)
  • 財政制度・予算制度・財政の持続可能性
  • 中央政府と地方政府の関係(地方財政・政府間財政)

公共財・外部性

  • 公共財の定義・分類(純粋公共財、準公共財、クラブ財など)
  • 公共財の最適供給
  • 外部性への政策対応(税・補助金・規制)
  • 環境政策(炭素税など)

租税論・最適課税

  • 租税原則(公平・効率)
  • 所得課税・法人課税・消費課税・資産課税
  • 税負担の帰着(incidence)
  • 超過負担・効率費用
  • 最適課税(optimal taxation)と再分配設計
  • 国際化における資本課税・富裕層課税・グローバル課税の課題

社会保障・社会保険・再分配政策

  • 社会保険の理論(失業保険、年金、障害保険、医療等)
  • 再分配政策の設計(給付・税の組み合わせ)
  • 行動反応(労働供給、課税回避、制度利用行動)
  • 所得格差・資産格差と政策評価

規範・厚生・制度史まで含むコースもある

大学院によっては、税や再分配の理論だけでなく、課税の歴史、国家形成、正義論・規範理論まで扱うコースもあります。理論・実証に加えて、制度や思想の背景まで射程に入るのが特徴です。

大学院の授業スタイル:講義だけでは終わらない

公共経済学の大学院授業では、次のような形式がよく見られます。

  • 講義+論文講読(重要論文を事前に読む)
  • 問題セット(problem sets)(理論・計算・証明・応用)
  • 発表・討論(担当回の報告、コメント)
  • 短いレスポンスペーパー(論文の要約+批判的コメント)
  • 研究提案(research proposal)(政策課題から研究設計を作る)
  • 試験/レポート(コースによって比重が異なる)

修士では「学術論文の読み方」と「研究テーマの絞り込み」、博士では「研究可能な問いを立てて、先行研究に位置づけて、実証・理論で貢献を出す」方向に進みやすいです。