マンキュー経済学Ⅰ(ミクロ編) – 5章 – 演習と応用11
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11.博物館の入場料は引き上げるべきか、引き下げるべきか
問い
博物館の運営資金が不足しているため、収入を増やしたい。
入場料を引き上げるべきか、それとも引き下げるべきか。
結論
一概には決められない。
どちらがよいかは、入場者需要の価格弾力性によって決まる。
基本の考え方
博物館の入場料収入は
$$
収入=入場料 \times 入場者数
$$
$$
収入=入場料 \times 入場者数
$$
で表される。
したがって、入場料を変えたときに収入が増えるかどうかは、価格の変化に対して入場者数がどれだけ変わるか(需要の価格弾力性)で決まる。
場合分け
1. 需要が非弾力的な場合(弾力性 < 1)
入場料を上げても、入場者数はあまり減らない。
そのため、
- 入場料の上昇によるプラス効果
- 入場者数の減少によるマイナス効果
を比べると、前者が勝ちやすいので、収入は増加しやすい。
この場合は、入場料の引き上げが有効。
2. 需要が弾力的な場合(弾力性 > 1)
入場料を上げると、入場者数が大きく減る。
その結果、数量減少の影響が大きくなり、収入は減少しやすい。
この場合は、むしろ入場料を引き下げたほうが収入が増える可能性がある。
3. 需要が単位弾力的な場合(弾力性 = 1)
入場料を上げても下げても、理論上は収入はあまり変わらない。
実際に考えるときのポイント(説明で書けるとよい)
博物館の需要の弾力性は、次のような要因で変わる。
- 近くに代替となる娯楽施設があるか
- 観光客中心か、地元客中心か
- 特別展などで「ここでしか見られない」価値が高いか
- 値上げ幅が小さいか大きいか
- 年間パスや割引制度の有無
つまり、まず需要の価格弾力性を調べてから判断すべきである。