3章 – 演習と応用3
a. 機会費用/絶対優位/比較優位
まず生産に必要な時間である。
- ディエゴ:ルートビア1ガロン=4時間、ピザ1枚=2時間である。
- ダーネル:ルートビア1ガロン=6時間、ピザ1枚=4時間である。
ピザ1枚を作る機会費用(ルートビア何ガロンをあきらめるか)
ディエゴ:ピザ1枚=2時間である。
2時間でルートビアは
\[
\frac{2}{4}=\frac{1}{2}
\]
\(\frac{1}{2}\)ガロン作れる。
→ 機会費用:ピザ1枚=0.5ガロンのルートビアである。
ダーネル:ピザ1枚=4時間である。
4時間でルートビアは
\[
\frac{4}{6}=\frac{2}{3}
\]
\(\frac{2}{3}\)ガロン作れる。
→ 機会費用:ピザ1枚=\(\frac{2}{3}\)ガロンのルートビアである。
(参考)ルートビア1ガロンの機会費用(ピザ何枚をあきらめるか)
ディエゴ:4時間でピザは
\[
\frac{4}{2}=2
\]
2枚である。→ 1ガロン=2枚である。
ダーネル:6時間でピザは
\[
\frac{6}{4}=1.5
\]
1.5枚である。→ 1ガロン=1.5枚である。
絶対優位(同じものをより短時間で作れるか)
ピザ:2時間(ディエゴ)<4時間(ダーネル) → ディエゴである。
ルートビア:4時間(ディエゴ)<6時間(ダーネル) → ディエゴである。
→ ディエゴが両方で絶対優位である。
比較優位(機会費用が低い方)
ピザの機会費用:ディエゴ 0.5ガロン < ダーネル \(\frac{2}{3}\)ガロン
→ ピザの比較優位:ディエゴである。
ルートビアの機会費用:ディエゴ 2枚 > ダーネル 1.5枚
→ ルートビアの比較優位:ダーネルである。
b. 交換するなら、ルートビアを受け取ってピザを渡すのはどちら?
比較優位に従うと次のとおりである。
- ディエゴ:ピザ担当(輸出)である。
- ダーネル:ルートビア担当(輸出)である。
したがって、ルートビアを受け取って、その代わりにピザを提供するのはディエゴである。
c. ピザ価格(ルートビア何ガロンでピザ1枚か)の上限・下限
ピザ1枚の価格を「\(x\) ガロンのルートビア」とする(1枚 ↔ \(x\)ガロン)のである。
ディエゴ(ピザを売ってルートビアを買う側)では、ピザ1枚を自分で作る機会費用は 0.5ガロンである。交易で得られるルートビアが 0.5ガロンより多いなら得である。
→ ディエゴが得する条件:
\[
x>0.5
\]
ダーネル(ルートビアを売ってピザを買う側)では、ピザ1枚を自分で作る機会費用は \(\frac{2}{3}\)ガロンである。交易で払うルートビアが \(\frac{2}{3}\)ガロンより少ないなら得である。
→ ダーネルが得する条件:
\[
x<\frac{2}{3}
\]
よって両者が良くなる(双方に利益がある)価格範囲は次である。
\[
0.5<x<\frac{2}{3}
\]
最高価格(上限):\(\frac{2}{3}\) ガロン/ピザ1枚である。
最低価格(下限):0.5 ガロン/ピザ1枚である。
理由:価格がこの範囲にあると、ディエゴは「自分でルートビアを作るより、ピザを売って受け取る方が得」となり、ダーネルは「自分でピザを作るより、ルートビアで買う方が得」となり、両方が得をするからである。